齢出産、自分がどこまでがんばれるか不安だったし、今の産院の先生も私をもう知っていてくださっているし、やっぱりお医者さんのいるところのほうが安心かもしれない、と周りの助言もあって、その産院で出産しました。睡眠不足になるくらい考えて決めたことなので、それについては後悔していません。  そして出産後、はじめて母乳をあげたのは、生まれた翌日の朝でした。4~5人のお母さんがその授乳室に4時間毎に集まり、助産師さんや看護師さんの指導でおっぱいをあげていました。しんどかったらミルクをあげときますねと看護師さんが言ってくれるところでした。周りは全員経産婦さんでした。帰ったら上の子の世話と家事に加えて、生まれた赤ちゃんのお世話と忙しいので、できるだけゆっくりしたいとみんなが言っていました。「夜中はミルクあげておいてください」「そうですね、ゆっくり休んでください」という看護師さんとの会話が聞こえてきました。  私は初乳を一滴でも多く与えたいと思っていたので、「夜中も行きます」と看護師さんに伝えると意外そうにされました。会陰切開のところが痛い以外は元気だったので、「毎晩行くつもりです。またもし泣いていたら呼んでください」といいました。子供と一緒にいたくて仕方ありませんでした。ひとつもどる
 朝一番の授乳室で「昨日の夜中も行ったの?」と言われて、「そうやねん」と言うとお母さん同士顔を見合していました。今回で3人目を同じ産院で出産したお母さんには「この病院で夜中に授乳行く人初めてやと思うで」と冗談まじりに言われました。  「もっとゆっくりしとけばいいのに、そんなムキになってがんばって~初めての赤ちゃんやから張り切ってるんや」という視線を、なんとなく授乳室で感じました。でもそこでなんと思われても、自分の赤ちゃんのほうが大切やもん、この産院で産むって決めた自分ですから、できるだけ母乳をあげようと思っていました。もしかして心の中では、母乳をあげたい!!!てがんばっていたお母さんもいたかもしれないけど、その中の雰囲気でそれを出せなかったのかもしれません。それに母乳が出ているお母さんと出ないお母さんが明確にそこで分かるので、出ていないお母さんはみんなの前で「ゼロです」などと看護師さんに言われて、落ち込むのを隠すように「じゃあ、今はとりあえページをめくる