写真;アトピーっ子もぐっすり 寝られるようになってね! 思えば、生まれたての息子はとても育てやすい新生児でした。夜泣きで悩まされた長女に比べて、二番目に生まれた息子はおっぱい以外の時は大の字になって眠っているような、「のほほん」とした印象の赤ん坊でした。  その息子に生後1ヶ月を過ぎる頃から乳児湿疹が出始め、寝つきが悪くなりまた眠りも浅く、よくぐずるようになっていきました。  生後3ヶ月を過ぎた頃から皮膚炎が急激に悪化、息子の顔は真っ赤に腫れ上がり、耳や頬は干あがった田んぼのようにひび割れ、首からは黄色い汁が出続け、体、特に背中はガサガサで湿疹だらけになりました。   全身の皮膚炎のひどさに加えて、機嫌の悪さもすさまじいものでした。息子は一日中泣き叫んでいるような状態で、その声も半端ではなく、「泣く」というより「絶叫」するといった声でした。まるで今にも殺されるというような恐怖の中にいるようでした。抱いてあやして、ようやくウトウト…と眠ったとしても、すぐに突然「ギャーッ!」とひとつもどる
断末魔のような叫び声を挙げて起きてしまう有様。そんな息子を抱え、家族全員がとても正常に生活していける状態ではありませんでした。そうして福井母乳育児相談室を訪ね、「おっぱいルーム通い」が始まりました。   ●厳しい食事を選択食に選ぶ  このような息子のアトピー症状に対して、福井先生の指導のもと、自分の食事を厳しく選択し母乳の質を改善してアレルゲンを取り除き、母乳を与えながら治療するという方法を実践してきました。それは困難を伴うものでしたが、息子の明るく楽しい赤ちゃん時代を取り戻したい!という一心で続けてきました。  その選択食は「厳格食」と呼ばれ、主食に白米、決められたアレルゲンになりにくい野菜、海藻、調味料は自然塩のみという、精進料理の極みのような食事です。  まず厳格食で「ゼロ」に近い状態にしてアトピー症状をリセットし、そこからひとつずつ食品を増やしていきます。そのために母乳を出す自分の食事管理を徹底して行い、息子のアレルギー症状と(母乳を介して与える)食物との因果関係を探っていきました。食事と症状を綿密に書いて残し、その日記を後で振り返ります。そうして息子のアトピー症ページをめくる