も気をつけないといけないし、受診しているすべての病院にアレルギーについて報告する必要があります。」と聞いたとき、あの苦しかったショックを思い出し、二度とあんなふうになりたくないと思ったのと同時に、これからどんな生活をして何を食べたらいいかと途方にくれたそうです。  まず、何が入っているかわからない、外食やスーパーの惣菜は食べられなくなりました。旬でおいしそうに店で並ぶ果物も食べられません。生活の中でもゴム製品は多くあります。輪ゴムやゴム手袋など、怖くて見るのも嫌になりました。  そんな彼女が、入院して手術を受けることになったのです。彼女は、診察時医師に、自分がラテックスアレルギーであることを告げました。私たちスタッフは患者さんにゴム製品がいけないことは解っていましたが、医療機関で使用している製品にゴム製品がいかに多いかを、改めて思い知らされました。  まず、採血の時、何で腕を縛ったらいいのか困りました。その時は、一人のナースが包帯で患者の腕をうっ血させ、その間にもう一人のナースが採血を行いました。手術するのも医師の滅菌手袋はゴムが入っているので、普通の製品が使えません。点滴だってゴム管があるのでいつも使用しひとつもどる
べての病院にアレルギーについて報告する必要があります。」と聞いたとき、あの苦しかったショックを思い出し、二度とあんなふうになりたくないと思ったのと同時に、これからどんな生活をして何を食べたらいいかと途方にくれたそうです。  まず、何が入っているかわからない、外食やスーパーの惣菜は食べられなくなりました。旬でおいしそうに店で並ぶ果物も食べられません。生活の中でもゴム製品は多くあります。輪ゴムやゴム手袋など、怖くて見るのも嫌になりました。  そんな彼女が、入院して手術を受けることになったのです。彼女は、診察時医師に、自分がラテックスアレルギーであることを告げました。私たちスタッフは患者さんにゴム製品がいけないことは解っていましたが、医療機関で使用している製品にゴム製品がいかに多いかを、改めて思い知らされました。  まず、採血の時、何で腕を縛ったらいいのか困りました。その時は、一人のナースが包帯で患者の腕をうっ血させ、その間にもう一人のナースが採血を行いました。手術するのも医師の滅菌手袋はゴムが入っているので、普通の製品が使えません。点滴だってゴム管があるのでいつも使用している製品が使えません。留置針も酸素マスクもモニターの電極もドレーンもバルーンも挿管チューブもだめで、その他あらゆるカテーテルのゴムの入っていない特別な製品を探すことから始まりました。  それ以外にも、食事が大変でした。除去している食品が多く、ほかの患者さんと同じ食事は出せません。外科病棟の看護長と給食の栄養士、患者さんと相談し、出される予定の献立から「食べられるもの」「危ないもの」と分ける作業を行いました。  環境にも気をつけないといけませんでした。ベッド周囲だけでなく、彼女が移動する病棟内で清掃を徹底し、ラテックス抗原を含むホコリを除去する必要がありました。清掃員の方々に説明し、頻繁に清掃をし、ごみ箱も頻回に交換してもらいました。  毎日関わる看護師も、いつ起こるかわからないショックの対応のため、マニュアルの作成や勉強会を行い、実際、入院中何事もありませんでしたが、とても気を使ったようです。  このように、彼女の入院の写真;元気なまま成長したいな~ページをめくる